- 〜させます/使役(強制)
- 〜させます/使役(容認)
- 〜させていただけませんか
文型1:〜させます/使役(強制)
自動詞と他動詞の復習
自動詞と他動詞の復習から入る。
T:自動詞と他動詞を勉強しましたね。覚えていますか。
S:ちょっと...
T:例えば、まどをあけます、他動詞です。自動詞は?
S:窓が開きます。
T:電気をつけます?
S:電気がつきます。
T:車をとめます。
S:車がとまります。
T:たくさん、ペアになっている自動詞・他動詞を勉強しましたね。
T:ペアがない自動詞・他動詞もありますね。読んでみましょう。
S:(1つずつ声に出して読む)
T:自動詞、他動詞、どんなルールがありましたか。
S:他動詞は「を」があります。
T:そうですね。でも、「道をあるきます」「橋を渡ります」これは「を」がありますが、自動詞です。例外(exception)です。
T:自動詞他動詞、あとでもう一度使います。覚えておいてください。
使役形の作り方
導入
T:見てください。誰ですか。
S:山田課長と部下です。
T:どちらの方が上の人ですか。
S:山田課長です。
T:山田課長、じつはとても厳しい人です。
T:山田課長は、部下に「これをしろ!あれをしろ!」と言います。例えば、どんなことですか。
S:お皿を洗う、コピーをする、ビールを飲む...
T:そうですね。課長は、部下に「皿を洗え」と言って、部下はお皿を洗います。課長は...?
S:(スライドを読む)課長は部下に皿を洗わせました。
T:「洗わせました」使役(causative)といいます。
T:それから、次に、課長は...?
S:(スライドを読む)課長は部下にコピーをさせました。
T:「コピーをさせました」使役動詞です。今日は使役動詞を勉強します。
使役形の作り方
『文型練習帳Ⅱ』のp.144に辞書形を使役形に変える表があるので、それを使用してもいいと思います。
■2グループ動詞
T:食べます→食べさせます、見ます→見させます、です。調べます?
S:調べさせます
T:届けます
S:届けさせます
T:覚えます、並べます、まとめます、とめます、います
■1グループ動詞
T:飲みます→飲ませる、走ります→走らせます、すわります?
S:すわらせます
T:買います
S:買わせます
T:書く、習う、直す、話す、行く、通う、持つ、やる
■3グループ
T:します→させます、きます→こさせます、覚えてください。
T:勉強します
S:勉強させます
T:オフィスにきます
S:オフィスにこさせます
Ⅰグループ
飲みます→飲ませます -i+masu → -ase+masu
Ⅱグループ
食べます→食べさせます add "させ"
Ⅲグループ
- します→させます
- きます→こさせます
練習
グループ別に分けなくても言えるように、しっかり練習をする。文単位での練習もする。
- 野菜を食べます
- 新聞を届けます
- 走ります
- 宿題をします
- 漢字を書きます
- 買い物に行きます
- そうじをします
- ピアノを弾きます
- 薬を飲みます
- 車を運転します
- 迎えにきます
〜は<人>に<名詞>を+他動詞 (使役)
導入
T:もう一度見てください。課長は、部下に「皿を洗え」と言います。部下はお皿を洗いました。課長は...?
S:課長は部下に皿を洗わせました。
T:皿を洗う、自動詞?他動詞?
S:他動詞です。
T:他動詞の時、〜は<人>に<名詞>を+他動詞(使役)です。
T:(部下を指差し)車を運転しました。課長は?
S:課長は部下に車を運転させました。
T:(部下を指さし)ビールを飲みました。課長は?
S:課長は部下にビールを飲ませました。
〜は<人>に<名詞>を+他動詞(使役)
- 課長は部下にビールを飲ませました。
- 課長は部下に車を運転させました。
練習
■本冊 練習B-2
■絵を見て文作成
『絵で導入・絵で練習』の「65.使役 ①〜⑥」を使って練習。
■会話練習
AとBは部長と課長で、どの部下にどの仕事をさせようか相談しているという設定。
〜は<人>を+自動詞 (使役)
導入
T:また厳しい課長です。今度は、部下は何をしますか。
S:はしります。
T:課長は?
S:(スライドを読む)課長は部下を走らせました。
T:それから、今度は部下は何をしますか。
S:コンビニに行きます。
T:課長は?
S:(スライドを読む)課長は部下をコンビニに行かせました。
T:走ります、コンビニに行きます、自動詞?他動詞?
S:自動詞です。
T:自動詞の時、〜は<人>を+自動詞(使役)です。
T:厳しい先生です。学生に泳げ!と言います。学生は泳ぎました。先生は?
S:先生は学生を泳がせました。
T:立て!と言います。学生は立ちました。先生は?
S:先生は学生を立たせました。
〜は<人>を+自動詞(使役)
課長は部下をコンビニに行かせました。
先生は学生を泳がせました。
練習
■本冊 練習B-1
■絵を見て文作成
『絵で導入・絵で練習』の「65.使役 ⑦〜⑨」を使って練習。
■自由会話
あなたは、とても厳しい課長です。部下にどんなことをさせますか。
ゲーム・活動案
文型2:〜させます/使役(容認)
導入
T:(イラストを指差しながら)これは、子供ですね。こちらは?
S:両親ですか。
T:そうですね。子供は、何と言っていますか。
S:ゲームをしてもいい?
T:両親は、とてもやさしいです。何と答えますか?
S:してもいいよ、と答えます。
T:そうですね。両親は..?
S:両親は、子供にゲームをさせました。
T:この子供は、何と言っていますか。
S:りょこうにいってもいい?と言っています。
T:両親は、いいと言いましたか。
S:はい、いいと言いました。
T:両親は?
S:両親は子供を旅行に行かせました。
きょか(permission)→しえき
両親は、子供にゲームをさせました。
両親は子供を旅行に行かせました。
T:使役形は2つ意味がありますね。1つは?
S:きびしい上司が、しろ!と言います。
T:そうですね。もう1つは?
S:してもいいですよ、の意味です。
T:そうです。どちらも使役形を使います。
<使役形>
①しろ!の意味(強制 force)
- 部長は部下に車を運転させました。
- 部長は部下をオフィスに行かせました。
②してもいいよ、の意味(許可 permission)
- 両親は子供にゲームをさせました。
- 両親は子供を外で遊ばせました。
練習
■本冊 練習B-4、C-2
■会話練習
- 将来、子供にどんなことをさせたいですか。どうしてですか。
ゲーム・活動案
文型3:〜させていただけませんか
導入
T:見てください、ここはどこですか。
S:学校です。
T:誰と誰ですか。
S:先生と学生ですか。
T:そうですね。学生は、どうしましたか。
S:頭が痛いです。
T:だから、家に帰りたいです。先生に何と言いますか。
S:家に帰ってもいいですか。
T:〜てもいいですか、もいいですがもっと丁寧に言いましょう。家に帰らせていただけませんか。
S:家に帰らせていただけませんか。
T:それから、学生は宿題を忘れたので、明日出したいです。先生に言いましょう。
S:明日宿題を出させていただけませんか。
T:それから、今日は調子が悪いので、来週試験が受けたいです。
S:来週試験を受けさせていただけませんか。
しえき+ていただけませんか(ていねいなおねがい)
家に帰らせていただけませんか。
明日宿題を出させていただけませんか。
来週試験を受けさせていただけませんか。
T:ていねいにお願いをしたい時は「使役+ていただけませんか」を使います。
練習
■本冊 練習B-5、C-3
■会話練習
ゲーム・活動案
▶︎『みんなの日本語』文型・活動一覧は以下から。