「それは、だれのぼうしですか」といった、「だれのN」の練習がオンライン授業でできるアクティビティを紹介します。
オンライン活動「ピクニックの忘れ物」
文型としては、「それは、だれの(名詞)ですか」「それは、だれのですか」の練習に使えます。
対面式では絵カードやプリントを用いて同様の活動ができますが、今回はスライドを用いて、オンラインで行う方法について説明します。
教師のスクリーンにスライドを出しておき、ウェブ会議ツールで画面共有をして実施します。
準備物
■イラスト
今回は、初級日本語教科書『げんき1』のイラストを使わせていただきました。
お使いになったことがない方は、こちらの書籍紹介を読むと概要が掴めると思います。
【書籍紹介】初級日本語げんき
■スライド
あとは以下のようなスライドをいくつか準備しておきますが、詳細は実施方法のところで、1つずつ説明していきます。
■ウェブ会議ツール
スカイプや、Zoom、Google Meetなどほどんと全てのウェブ会議ツールについている、画面共有の機能を使用します。
Google Meetの使い方はこちらの動画で確認できます。
実施方法
- シナリオを設定して、絵を覚える
- 一つずつ誰のものかを言ってもらう
- カードを配置
- 答えの確認
シナリオを設定して絵を覚える
シナリオ)
学生たちがピクニックに行ったけど、忘れ物をたくさんしてしまいました。誰のものでしょうか?
「ピクニックに行った帰りの忘れ物」というストーリーで学習者に絵を見せながら導入します。
(学習環境に合わせて、学習者から引出したり媒介語を使うなどして、導入の仕方は調整してください。)
T: 学生たちが、ピクニックにいきましたよ。いいですね。
T: でも、見てください。たくさん忘れ物があります。
T: これは、だれの靴ですか?わかりますか?
S:わかりません。
T: そうですね。でも、大丈夫です!学生の写真がありますよ。
ここで少し時間を与えて、誰がどんなアイテムを持っているかをできるだけ覚えてもらいます。そして、1、2分後に絵の一部を隠します。
T:あ、すみません!写真にコーヒーが....!
T:ここにたくさん忘れ物がありますよ。誰のものですか?覚えていますか?
これで、記憶と辿りながら、学生Aが学生Bに1つずつ物の所持者を言ってもらいます。
一つずつ誰のものかを言ってもらう
アイテム1から順番に言ってもいいですが、上記のイラストであれば6と9は答えが見えてしまっているので、それを最初の例として使ってもいいと思います。
(マウスで6番のカードを動かしながら)
T: S1さん、これはだれのぼうしですか?
S1:それは、たけしさんのぼうしです。
T:そうですか。ありがとうございます。
そしてぼうしの画像を、たけしさんの名前の下に動かします。
T: では、今度は9番のアイテムです。S1さん、S2さんに聞いてください。
S1:それは、だれのぼうしですか。
S2: スーさんの帽子です。
教師は自分のスライドで9のカードをスーさんの名前の下に動かします。
カードを配置
順番に学生を指名し、話しながらそれぞれのアイテムカードを名前の下に置いていきます。
最終的にこのように全てのアイテムを配置します。
答えの確認
そして、コーヒーを拭き取って(?)、答えを確認していきます。
上記のイラストだと、4のカバンはロバートさんの名前の下にあるはずですね。訂正する時も学習者にもう一度言ってもらいながら進めるといいでしょう。
ペアでやらせたい場合
今回は、教師のスライドを画面共有で表示しているだけなので、学生は先生の画面にあるアイテムカードを動かすことができません。
もしオンライン上だけれどもペアでこのアクティビティをさせたい場合は、ZoomのブレイクアウトルームとGoogle Jamboardを併用すれば、実施できます。
Jamboardの詳しい使い方は、以下の動画で見ることができます。
その他のJamnboardを使った日本語教育活動も、以下にリストしておきます。(対面&オンライン含む)
■動詞のグループ分け
■ひらがな・カタカナを教えるアイディア
■漢字の部首組み立てゲーム
■ジグソー・リーディング
また、オンライン授業で使える活動集をお探しの方は、ぜひ以下のページもご覧ください。(文型別になっています)