インフォメーションギャップという活動をご存じでしょうか。2種類のワークシートを用意しペアで行う活動なのですが、今回はそのワークシートを既存のイラストをアプリで編集して作成します。
アプリでインフォギャップ教材を作ってみよう
まず、インフォギャップという活動を初めて聞いた方もいるかもしれません。
インフォメーション(情報)のギャップ(差)があるという言葉からきています。AさんとBさんに違う情報の入ったワークシートを渡し、お互いに自分の持っている情報を相手とシェアすることで、持っている情報の差を埋める活動です。
今回は、この活動に使用する教材を、既存のイラストを編集する形で作成。
想定している練習は「助数詞」で、初級日本語教科書『げんき1』にあるイラストを使用させていただきました。
練習のアクティビティ活動がたくさん入っている『げんき』、イラストもわかりやすくて一冊あるととっても便利です。
準備物
最初からインフォギャップ用のワークシートがあればいいのですが、ない場合は自分で編集して作っちゃいましょう!というのが今回の目指すところです。
なので、まずは教材作成から。
①元のイラストを用意
今回は『げんき1』のイラストを使用させていただきます。
これをiPadに取り込み、ibis paint というアプリで編集します。なので、iPadにibis paint をダウンロードしておいてください。
アイビスペイントX
ibis inc.無料posted withアプリーチ
②Aさん用のイラストを作成
まずはワークシートの1種類目。ibispaintを用いて、少しずつ消しゴムでイラストを消していきます。
さて、3箇所ほど、どこを消したかわかりますか?
答えは、ネクタイ、魚、猫。オリジナルのイラストと違いますね。
③Bさん用のイラストを作成
続いて、同様にBさんのプリントも編集します。こちらも同様ですが、Aさんと同じものを消さない様に注意してください。
Bさん用は、本棚の本の数と、CDの枚数、花の本数を減らしてみました。
ここまでの編集作業の様子は動画で見られますので、ぜひチェックしてみてください。
最終的なワークシート
これらのイラストが準備できたら、貼り付けてワークシートを作ります。その時に、相手に伝えるアイテムの番号を振っておくとやりやすくなります。
最終的には5箇所ずつ変更して、このようなワークシートになりました。
これで準備完了です!
導入方法
学習者にワークシートを配布します。AとBのどちらか1枚を持たせます。
そしてAを持っている人とBを持っている人とでペアを組む様に指示。
あとはお互いに、文を作りながら足りていない部分を埋めていきます。
A: 「ネクタイが2本ありますよ」
B:「そうですか。」自分の絵にネクタイを足して2本にする
終わったら、最後にオリジナルのイラストを先生が見せてあげて、全部一致しているかどうかを確認してもらいます。
難易度アップ
難しくしたい場合はアイテム番号を振らずに、自分たちでどこが違うのかを探させてもいいと思います。
A:「ネクタイは何本ありますか?」
B:「2本あります。」
A:「そうですか。私の絵には、ネクタイが3本ありますよ。」
B:「そうですか。」自分の絵にネクタイを一本足す。
その他の活動にも
今回は助数詞の練習となるワークシートを作成しました。要領さえ覚えてしまえば、いろいろな活動に応用できます。
ibis paintの使い方も慣れると非常に簡単で、ちょっとした編集をしたい時などに大助かりです。
ibis paintを使ってメニュー教材を作った例もこちらから見られますので、ぜひ。