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【教案】第1課『にほんごで働く ビジネス日本語30時間』

このページでは、『にほんごで働く ビジネス日本語30時間』を使って日本語を教える際の教案を公開しています。

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宮崎 道子 (著), 郷司 幸子 (著) 2009/3/1

なお、公開している教案は本書公式のものではなく、Mikke!独自のものとなります。

ウォームアップ

学習者の経験について、会話をしながら引き出していく。

  • ビジネス場面で人を紹介したり紹介されたりした経験がありますか。
  • 紹介する時、どんなことに気をつけなければならないでしょうか。

クイズ

p.1にあるイラストをみながら、「誰を最初に紹介するべきか」「それはどうしてか」について話す。

<解答例>

自社の人を先に紹介するべきです。自分の上司も偉いですが、他の会社の方がいる時は自分の会社の人を先に紹介し、相手の会社(X社部長)を後に紹介します。

表現

  1. 表現を1つずつ確認し、それぞれの例文を音読。
  2. 学習者のシチュエーションに当てはめて(適宜言葉を変更して)練習。
  3. 少し練習が必要だと思われるものは、以下のようなスライドを用いて練習。

〜(こと)になる

学習者のレベルによっては、漢字の読み方を事前に確認してから練習する。

<解答例>

総務部で働くことになりました、たけだと申します。

企画部に配属になりました山中と申します。

経理部で働くことになりました木下と申します。

「配属になりました」の場合は「〜こと」が入らない点に注意してください。

ほかの人を紹介する

  • 自社の人には「さん」を付けないことを確認。
  • 自社の人を先に紹介することに注意。
  • スライド上のわからない漢字を先に確認する。
  1. こちら営業3課の高橋でございます。こちら、日本テック開発部の長崎様でいらっしゃいます。
  2. こちら本部部長の佐々木でございます。こちらいとう産業開発部長の岩下様でいらっしゃいます。
  3. こちら企画部主任の斉藤でございます。こちらNITO工業営業課長の前田様でいらっしゃいます。

練習

ことば(練習1〜練習2)

発音やアクセントにきをつけながら音読する。

レポート・・・英語の「論文」の意味ではないことに注意。

ホテルをとる・・・予約するという意味の「とる」を確認。

練習1&練習2

教科書の問題を穴埋めしていく。

穴埋めだけで終わらず、その後会話形式でスムーズに言えるまで読み合わせること。

https://edujapa.com/mikke/grammarbetsu/sonkeigogrammar/

単語小テストで確認

下線部の漢字は読み方を答え、穴埋めには単語を入れます。

漢字・単語小テストで確認する。

ビジネス日本語30時間 第1課 練習の小テストPDF無料ダウンロード

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談話

ことば(p.3)

  1. 談話1〜3の単語をアクセントに気をつけながら音読。
  2. 意味のわからないものは確認。
  3. 意味の取りにくいものは例文で紹介。
  • 加わる・・・新しいプロジェクトチーム加わる。新しいチームに田中さん加わった。
  • 引き立てる・・・お引き立ていただいて、ありがとうございます。

談話練習(p.5)

  1. モデル音声を聴く。
  2. ペアやT-Sで代入練習。
  3. 自分のシチュエーションに当たる言葉でも代入練習をして新規に会話。

会話のキーワードを見るのみで、あとは覚えて会話練習。相手の目を見ながら会話ができるようになるまで繰り返し練習すること。

代入練習は、代入するだけだとさらっと終わってしまいがち。自分の頭で考えて口に出せるようになるまで何度も繰り返し練習することがポイントです。

単語小テストで確認

漢字・単語小テストで確認する。

下線部の漢字は読み方を答え、穴埋めには単語を入れます。

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会話

ことば(p.3)

会話1〜3のことばを音読して確認する。

  • 我が社・・・弊社、御社という言い方も確認し、違いを紹介する。
  • 後任・・・前任という言葉も一緒に確認する。

会話(p.7-9)

  1. モデル音声を聴く
  2. ペアで読んで練習
  3. イラストをだけを見て同様の会話ができるようになるまで練習

単語・小テストで確認

漢字・単語小テストで確認する。

下線部の漢字は読み方を答え、穴埋めには単語を入れます。

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ロールプレイ

シチュエーションを読み、ペアで会話内容を作成しロールプレイ。教科書を見なくてもスムーズに会話ができるまで練習します。

  • 開始前に役割を決め、XさんYさんではなく、実際に使われそうな名前を決めておきます。
  • 会社名も「〇〇会社」ではなく、「あおい商事」「ささき物産」などありそうな会社名を考えておきましょう。

会話内容を録画して、その後それを聴きながらもう一度フィードバックをしてもよいでしょう。

学習者によっては録音を嫌がる人もいるので、その辺りは意向を確認してください。

ビジネスコラム

最後にビジネスコラムを読んで、レベルに応じた確認をします。

初級レベル

初級レベルでこの本を使用している場合は、内容理解の質問を入れるといいかもしれません。

  1. ビジネスでは、いつ名刺交換をしますか。
  2. 名刺を渡す時、相手にどんなことを言いますか。
  3. 受け取る人はなんと言いますか。
  4. 相手と同じタイミングで名刺を出した場合は、どうしますか。

<解答例>

  1. 初対面の人に会った時、名刺交換をします。
  2. 会社の名前と自分の名前を言います。
  3. 「ちょうだいいたします」と言います。
  4. 相手が名刺を取るのを待ってから受け取ります。

中級以上

このビジネスマナーについて、意見交換。

  • 自分の国と日本の国との名刺文化、何が違いますか。
  • 初対面の人に必ず名刺を渡すのと、必要な時だけ渡すのと、どちらの方がいいと思いますか。

日本で名刺文化は大切なので、名刺ケースなどもこだわる人が多くたくさんのデザインがあることを紹介してもおもしろいと思います。

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宮崎 道子 (著), 郷司 幸子 (著) 2009/3/1

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