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【敬語で会話練習】物語の主人公にインタビューしてみよう

昔話って、子供でもないし最近はそんなに身近なことではない、と思う方もいるかもしれませんが、実はふとした会話の中でメタファーとして使われることもあったりします。

また、せっかく日本語を勉強しているんですから、日本語学習者にも日本の昔話を知っておいてほしいところです。

今回は、「浦島太郎」の物語を教材例として使用し、「敬語の練習」として使える活動を紹介します。

【敬語で会話】物語の主人公にインタビューしてみよう

アクティビティの全体像としては、浦島太郎などの物語を読んできてもらい、内容理解を深めておきます。その後クラス内で、おじいさんになってしまった浦島太郎に、敬語でインタビューをする活動を導入します。

ペアになって行い、一人はインタビュアーとなり敬語で質問、もう一人がおじいさんになりきって答えるという設定です。

昔話のタイトルの例としては、おじいさんやおばあさんが出てくるものがいいので(ほとんど出てきますが)以下があげられます。

  • 浦島太郎
  • 舌切り雀
  • 花咲爺さん
  • おむすびころりん
  • 笠地蔵

おじいさんとおばあさんが揃って出てくるものだと、二人にインタビューができるのでお得。

準備物

宿題として出すための昔話の読み物ワークシート

読み物は『たのしい読みもの55』に色々と初中級レベルで読める昔話が載っているので、おすすめです。

2013/3/21
できる日本語教材開発プロジェクト

舌切り雀なら、こちらの多読教材にも載っています。初級レベルの読み物なので、読みやすいと思います。

こちらの教材についてもっと知りたい方はこちらから

『たのしい読みもの55』を見る

導入手順

①読み物を読む

これはできれば宿題にしてくるのがおすすめです。読み物+内容質問を付けたワークシートを用意し、各自読んできてもらうといいと思います。

内容質問の例
  1. 浦島太郎の仕事はなんですか?
  2. 海辺で何を見て、どうしましたか?
  3. 亀に連れられてどこにいきましたか?そこに何がありましたか?
  4. 太郎が家に帰る時、お姫様に何をもらいましたか?
  5. どうして家に帰ってびっくりしましたか?
  6. 箱を開けたら、どうなりましたか?

読解の練習にもなりますし、活動で使う語彙や表現を事前に学んできてもらうことで、効率よくアクティビティの実施ができます。

②クラスで導入

インタビュー活動に入る前に、内容質問の問題を確認したり、ストーリーのイラストを見せて説明させたりして、話の流れを確認します。

もし時間があれば、浦島太郎のコマになった物語のイラストを見ながら、各自口頭でストーリーを説明してもらうというストーリーテリングの活動を導入するといいでしょう。

ストーリーテリングの活動にあまり慣れていない場合は、事前準備として読んでくるワークシートにも同じコマのイラストを入れておき、話の流れの順番に番号をふってもらう問題を入れておきます。

浦島太郎のコマのイラストはこちらの教材に載っていますので、興味のある方はぜひ。

この教材についてもっと知りたい方はこちらから

『会話授業の作り方』

③インタビュー活動に入る

まず、今回は物語の世界から出てきたおじいさんに、インタビューをしてみよう!という設定を伝えます。ちょっとした場面もイラストとして最初に提示すると、わかりやすいかもしれません。

「目上の人ですから、敬語を使いますね」ということも伝えておきましょう。

そして次のような順序で進めていくのはどうでしょうか。

  1. 一人ずつ、おじいさんに聞いてみたい質問をリストします。(一人5つ〜6つ)
  2. ペアで一人がインタビュアー役、もう一人がおじいさん役になって、お互いに質問しながら、質問の仕方や答え方を確認します。
  3. 後で発表するために、ペアで合わせて5つの質問を選んでもらいます。その質問を使ってインタビューの練習をし、発表に備えます。

④クラスで発表

それぞれのペアで準備ができたら、前に出てきてインタビューのロールプレイを見せてもらいます。先ほど2人のリストから選出した5つの質問を使って、一人がインタビュアー、もう一人がおじいさん役をします。

質問リストの例
  1. 助けた日、おじいさんは海で何をしていらっしゃいましたか?
  2. 竜宮城では、どんなことをなさいましたか?
  3. 帰ってきてから、びっくりされましたね。どんなお気持ちでしたか?
  4. どうして箱を開けようとお思いになりましたか?
  5. もう一度お姫様に会えたら、どんなことをお話になりたいですか?

もし同じ設定のインタビューが出来上がることが懸念されるようであれば、物語を2つ〜3つ用意し、事前の準備作業でもグループ別に異なる読み教材を与えてもいいと思います。

その際にはコマを使ったストーリーテリングもグループごとに発表してもらうと、クラス全体で話の流れが共有された上での敬語インタビューに移れます。

まとめ

ロールプレイが終わったらこれでこの活動は終わりとなりますが、最後のまとめとして1番よかったグループに投票してもらったり、パフォーマンスのコメントを書いてもらったり、新しく学んだ表現や言葉を確認するなどして締め括ります。

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