「カレンダーは、黒板に貼ってあります」
「ペンはひきだしの中に入れてあります」
といった「〜は他動詞+ている」の練習で使える日本語アクティビティの紹介です。
ゲームとして競う活動ではありませんが、少し動きのあるアクティビティになっています。
【〜は他動詞てある】どこに隠してあるの〜?
クラス全体を2つのグループに分け、1つのグループは教室の外に出ていてもらいます。
もう1つのグループは先生がアイテムをクラス中に隠すのを見て、どこになにがあるのかを覚えます。
外に出たグループが入ってきたら、協力してアイテムの場所を伝える・探すという活動です。
では、詳しい導入方法を説明していきます。
準備物
■ペア作成
二人1組のパートナーを作り、ペアの中でAさんとBさんを決めておく
■アイテム用意
教室のいろいろなところに配置するためのアイテムを準備しておきます。
カレンダーや時計、はさみなどの実物でもいいですし、イラストを書いた絵カードでも構いません。
■必要に応じてワークシート
必要であれば配置するアイテムの名前を書いたワークシートを用意します。
実施方法
① Aさんは教室の外にでる
各ペアでAさんとBさんを決めてあるので、まずは各ペアのAさんたちが教室の外に出ます。Bさんたちは、そのままクラスの中にいます。
② アイテムを配置する様子をBさんに見せる
先生は、いろいろなアイテムをクラスの様々なところに隠します。
1つ1つのものをBさんたちに見せて確認しながら、隠します。
T: これは何ですか?
S: はさみです。
T: そうです。はさみは、ここにしまいますね。(引き出しの中にしまう)
同様にそれぞれのアイテムの場所を確認しながら置いていきます。
外でAさんたちが待っていることを考慮して、時間をかけすぎずに確認→配置をするのが望ましいですね。
③ パートナーに聞く
教室の外で待っていたAさんに戻ってきてもらいます。
各自自分のパートナー(Bさん)のところにいき、各アイテムの場所を聞きます。
A: はさみは どこにありますか。
B: ひきだしの中にしまってあります。
→Aは実際にひきだしの中を確認しにいく。
合っていれば、ワークシートにチェックマークをつけたり、正しい文を書くなどして、そのアイテムは見つけたものとします。
同様に、リストにあるアイテムをどんどんBさんに聞いて、Bさんの記憶を頼りに置いてある場所を説明してもらいます。
一通り終わったら or 一定時間が過ぎたら、AさんとBさんは交代。
今度はBさんたちが教室の外に出て、Aさんがアイテムの場所を覚えます。
ダミーも入れて難しくしてみる
アイテムの数が少ないと、全員同じところに集中して探しにいってしまうので、簡単に見つかってしまいます。
そうならないように、リストにあるアイテムは5つだけれど、教師が隠すのは8つ、などダミーを入れておくと
意外と難しくて、Bさんは説明しているうちに忘れちゃったり...ということもあります。
また、アイテムリストをワークシートとして配布する場合は、
- ワークシートの種類をいくつか作って、違うアイテムを載せる
- アイテムをリストする順番をワークシートによって変える
などの対策をすることで、他の人の動きによって答えがわかってしまうということを防げます。
まとめ
アクティビティとしては簡単ですが、日本語でそれを行おうとすると、日本語学習者にとっては途端にハードルが上がって
「あれ、さっきまで覚えてたのに〜!」なんてことも。
学習者の年齢や学習環境に応じて少しアレンジを加えながら、楽しく活動してみてください。