にしては vs わりに
① 中学生にしては大人っぽいね!
② 値段のわりにあまりおいしくなかった。
〜にしては
【文法解説】
- 一般的に期待される考えからずれているために起こる違和感を示す。
- 抽象的な尺度を表す名詞「長さ、重さ、年齢、成績、身長、値段」などとは一緒に使えない。
- 形容詞には使えない。
【例文】
- あれ猫かなぁ。でも、猫にしては大きいよね。
- 子供にしては、大人びた話し方をするね。
- 都心にしては、安いアパートだね。理由があるのかな。
〜わりに
【文法解説】
- 自分の持つ基準が現実と合わず、それによる驚き・喜びなどを示す。(個人的な感想が多い)
- 抽象的な尺度を表す名詞「長さ、重さ、年齢、成績、身長、値段」などを一緒に使うことができる。
【例文】
- この資格、苦労したわりには、あまり役に立たなかった。
- 文句ばかり言うわりには、おいしそうに食べるね。
- やせているわりには、よく食べる人だ。
- 勉強しなかったわりには、いい成績が取れた。
- 値段のわりには、高性能なマグカップだ。
ポイント
程度性のある名詞は「〜にしては」「〜のわりに」どちらも可能
- にしては大人びた話し方をするよね。 子供
- わりに大人びた話し方をするよね。 子供の
- にしては、持っているものがボロボロだ。 お金持ち
- わりには、持っているものがボロボロだ。 お金持ちの
尺度を表す名詞「長さ、重さ、年齢、成績、身長、値段」が使える(〜わりに)・使えない(〜にしては)
- にしては、おいしいレストランだった。 値段
- わりには、おいしいレストランだった。 値段の
具体的な数字を使うのであれば、どちらでも大丈夫。
- にしては、背が高く見えるね。 150cm
- のわりには、背が高く見えるね。 150cm
事実がわからない時に使えるのは「〜にしては」のみ
- A: え、あの人、先生?
- B:にしては若すぎない?/ 先生のわりには若すぎない? うーん、先生
- A: 田中さん、遅いね。どうしたのかな。
- B:にしては、遅いよね。/ 妹を迎えに行ったわりには遅いよね。 うん、妹を迎えに行った
形容詞が使えるのは「〜わりに」のみ
- にしては、給料が安い。 仕事が大変
- なわりに、給料が安い。 仕事が大変
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