- 〜れます
- お〜になります
- 特別な尊敬語
- お/ご〜ください
尊敬語について
T:今日はていねいな話し方を勉強します。誰に丁寧に話しますか。
S:先輩、先生、課長...
T:そうですね。自分よりstatusが上の人や、よく知らない人には「尊敬語」を使います。
T:先輩に「お酒を飲みますか」と聞きます。ていねいに聞きます。「お酒を飲まれますか。」
T:社長にも聞きます。社長ですから、もっと丁寧に話します。「お酒をお飲みになりますか。」
T:社長に「ゴルフもしますか?」聞きましょう。
S:ゴルフをおし..?
T:ゴルフをなさいますか?特別な言い方もあります。
<尊敬語>
ていねい
①お酒を飲まれますか(〜られます)
もっとていねい
②お飲みになりますか。(お〜になる)
③ゴルフをなさいますか。(特別な尊敬語)
尊敬語1:〜られます
導入
T:S1さんとS2さんは友達ですね。
T:最近、新しい映画がありましたね。S1さん、S2さんはもう新しい映画を見たかどうか聞いてください。
S1:S2さん、もう新しい映画を見ましたか。
S2:いいえ、まだです。
T:では、今度は先輩に聞きましょう。S2さんが先輩です。S1さん、先輩に聞いてください。
S1:もう新しい映画を見ましたか。
T:もう新しい映画を見られましたか。
S1:もう新しい映画を見られましたか。
S2:いいえ、まだです。
T:本を読みます。先輩は本を読まれますか。
S:先輩は本を読まれますか。
T:ゲームをします。先輩はゲームをされますか。
S:先輩はゲームをされますか。
①〜れます
- 先輩は本を読まれますか。
- 先輩はもう新しい映画を見られましたか。
- 先輩はゲームをされますか。
T:見られます、読まれます、されます...何形と同じですか?
S:受身動詞と同じです。
『文型練習帳Ⅱ』に、ます形を尊敬動詞に変える表がページの半分ぐらいですが載っているので、それを使用して尊敬動詞の確認するのもいいと思います。
練習
■口頭練習
先生の1日を言ってみましょう。
T:朝5時におきます。
S:先生は、朝5時に起きられます。
- 昨日会議に出席しました。
- 会議で話しました。
- 毎朝コーヒーを飲みます。
- 今朝の新聞を読みました。
- 3時にクラスに来ました。
- 毎日5時に帰ります。
■本冊 練習B-1、B-2、C-1
尊敬語 2:お〜になる
導入
T:では、S3さんとS4さん、S4さんは社長です。「社長はワインを飲みますか。」何と聞いたらいいですか。
S3:社長はワインを飲まれますか。
T:そうですね。でも、社長ですからもっと丁寧な言い方があります。社長はワインをお飲みになりますか。
S:社長はワインをお飲みになりますか。
T:今朝の新聞を読みましたか。
S:今朝の新聞をお読みになりましたか。
② お+Vます+になる
ワインをお飲みになります。
今朝の新聞をお読みになりました。
T:「お〜になる」は寝ます、来ます、見ますは使えません。どんなルールですか。
S:「ます」の前が1つだけです。
T:そうですね、み+ます、き+ます、は使えません。他の言葉は?
S:出ます、います、します。
練習
■口頭ドリル
<社長の1日>
- 新聞を読みます
- 音楽を聞きます
- コーヒーを飲みます
- 車で会社に行きます
- 部長と話します
- 書類をまとめます
- ソファで休みます
- 帰ります
- 奥さんと晩ご飯を食べます
■本冊 練習B-3、B-4、C-2
尊敬語 3:特別な尊敬語
導入
T:「お〜になる」の尊敬語を勉強しましたね。でも、見ます、来ます、「お〜になる」が使えますか。
S:いいえ、使えません。
T:では、社長に「もう資料を見ましたか」ととても丁寧に聞きたい時、何と言いますか。
S:......
T:もう資料をごらんになりましたか。
S:もう資料をごらんになりましたか。
T:社長にもう1つ質問しましょう。社長はゴルフをしますか?とても丁寧に聞きたいです。
T:ゴルフをなさいますか。
S:ゴルフをなさいますか。
T:特別な尊敬語もあるので、今日はそれを覚えましょう。
特別な尊敬語の一覧表を見せて/板書して覚える。『文型練習帳Ⅱ』のp.153に一覧表があるので、それに書かせながら確認しても良い。
特別な尊敬語 | |
---|---|
いきます/きます/います | いらっしゃいます |
食べます/飲みます | めしあがります |
言います | おっしゃいます |
知っています | ごぞんじです |
知りません | ごぞんじじゃありません |
見ます | ごらんになります |
します | なさいます |
くれます | くださいます |
寝ます | おやすみになります |
いらっしゃいます、おっしゃいます、なさいます、は「いらっしゃります」にならないように注意してください。
「お〜になります」と「特別な尊敬語」両方とも言える場合があります。
例)
- お食べになる/召し上がる
- お行きになる/いらっしゃる
この場合は、できれば特別な尊敬語を使った方がいいと伝えておきます。
練習
■口頭ドリル
<誰かにインタビューをする設定>
- お名前は何と言いますか。
- どこからきましたか。
- 毎朝コーヒーを飲みますか。
- よく映画を見ますか。
- 会社までどうやって行きますか。
- 週末はよく何をしますか。
- このニュースについて、知っていますか。
- 毎日何時ごろ寝ますか。
■本冊 練習B-5、B-6
尊敬語 4:お/ご〜ください
「お」と「ご」
ご○○・・・漢字2文字の言葉(ご理解、ご招待、ご出席、ご挨拶)
お○○・・・それ以外(お忘れ物、お買い物、お国、お忙しい)
例外)
お名前、お食事、お散歩、お洗濯、お電話、お掃除、お部屋、お手紙など
「お」と「ご」を分類する問題が『文型練習帳Ⅱ』にあるので、そちらを参考にした練習問題を作ってみるのもいいでしょう。
お/ご〜ください
導入
T:みなさんがデパートに行ったり電車に乗ったりする時、こんなアナウンスを聞いたことがありますか。
T:ご注意ください、切符をお取りください、お座りください....
S:ご注意ください、は聞いたことがあります。
T:そうですか。意味は「注意してください」ですね。お店の人は「あなたのためですよ。注意してください」という意味で使います。
T:では、お店の人が「入ってください」と丁寧に言います。
S:ご入り?
T:お入りください。
S:お入りください。
Ⅰ・Ⅱグループの動詞
→お+Vます+ください
- 切符を取る→お取りください。
- 番号を知らせる→お知らせください。
Ⅲグループの動詞
→ご+[漢字の言葉]+ください
- 確認する→ご確認ください
- 注意する→ご注意ください
特別な言い方
- ご覧ください
- お召し上がりください
- お休みください
- いらっしゃってください
T:でも、これはダメです。みなさんがぼうしの店に行きます。ぼうしを近くで見たいですから、お店の人に言います。「あのぼうしをお取りください」ダメです。どうしてですか。
S:それはお店の人のためじゃありませんから。
T:そうですね。「お/ご〜ください」は「あなたのために、〜てくださいね」という意味です。
S:じゃぁ、お店の人に頼む時、「取ってください」でいいですか。
T:それもいいです。もっと丁寧に言いたい場合は、「取っていただけませんか」ですね。
練習
■本冊 練習B-7、C-3
ゲーム・活動案
▶︎『みんなの日本語』文型・活動一覧は以下から。