【あります/います】イラストで上手に説明できる?
自分の部屋にあるものや、家具の配置などを相手に説明し、相手はその絵を描くというアクティビティで、「〜に〜があります」「〜は〜にあります」という所在文・存在文の練習になります。
この文型練習にとどまらず、そこから会話を広げることもできる教室活動です。
準備物
上半分に自分の部屋のイラストを描く場所、下半分は相手の部屋のイラストを描く紙を用意します。
ワークシートを使用してもいいですが、絵が描けさえすればいいので白紙でもノートでもなんでもいいです。
ワークシートが必要な方は、無料ダウンロードがこちらからできます。
実施方法
- 紙(あれば)配布
- 2分と時間を決めて自分の部屋の絵を書かせる
- ペアを作る
- まず1人が説明、もう1人は絵を描く
- 内容が合っているかどうか確認
- 交代
①&② 2分と時間を決めて部屋の絵を書かせる
「絵を描く」ということが好きな人は、時間があればあるだけ延々と凝ってしまいます。
なので、あらかじめ「2分以内でできるだけ自分の部屋の内容を再現すること」と伝えておきます。
③&④ 1人が説明、もう1人は絵を描く
1人が自分の部屋の絵が相手に見えないように紙を持ち、相手に部屋の様子を口頭で説明します。
相手は、言われた説明をもとに、その人の部屋の様子をイラストで再現します。
例)
A: 部屋の右に、ベッドがあります。ベッドの上にポスターがあります。それから、ポスターの左に、時計があります。
B: ん?ポスターの左に何がありますか?
A: 時計があります。
B:わかりました。(絵を描く)
このような形でできるだけ多くの情報を与え、再現してもらいます。こちらも3分〜5分と制限時間を与えておいた方がいいです。
⑤ 内容が合っているかどうか確認
3分〜5分の制限時間がたったら終了の声をかけ、お互いに本人の絵とヒントを元に書かれた絵を見せ合い、比べます。
マッチしていれば成功ですし、合っていなければどこがどう合わなかったのかを確認します。
⑥ 交代
今度は逆の役割となります。これまで説明していた人は、今度はヒントを聞いて絵を描く側になります。
先生はまたタイムキーパーとなり、机間巡視をします。
もしかしたら、「自分の部屋の様子を相手に言いたくない」という学習者もいるかもしれません。
そんな時は、先生用など何か写真や部屋のイラストを1枚用意しておいて、その写真を描写してもらうようにすればいいと思います。
応用してみよう
会話につなげてみる
一通り終わったら「わぁ〜合ってた〜!」で終わってしまうのではなく、隣の人と部屋の中にあるアイテムについて更に質問して会話をするのもいいと思います。
例)
A: ベッドの上にポスターがありますね。どんなポスターですか?
B: NARUTOのポスターです。
A: え〜いいですね!
発表する機会を与える
上手にマッチしたペアには、前に出てきてもらって絵を見せながら簡単に部屋について説明してもらいます。
聞いているクラスメイトは、部屋の中のアイテムについて質問したりして最後のまとめとします。
オンラインで行う場合
この活動をオンラインで行う場合は、Padletというツールが便利です。
Padletは1つの画面に学習者が一斉に書き込みができるツールです。こちらのツールを使って、以下のような活動ができます。
- 各自自分のボードを用意し、一人一つ、部屋の絵を書いて投稿する。(書いた人の名前があった方がよい)
- ペアになり、パートナーは自分の絵を見て、その様子を描写する文章で絵の上に投稿する。
- 自分も同様にパートナーの絵を見て、その様子を文にして投稿する。
- 終わったら読み上げて確認。
- 時間があればそれぞれのアイテムについてさらに会話。
Padletやタイプに慣れていない場合は少し導入が難しく感じるかもしれませんが、この活動はそれほど時間をかけずに実施できました。
さいごに
部屋の様子を伝えるだけですが、「部屋にギターがある」「ベットの脇に葛飾北斎の絵がある」など、いろいろと学習者の人柄が見えてくることがあります。
それをきっかけに会話をするのもいいでしょう。
へぇ〜ギター弾くんですか!日本の歌もできますか?
葛飾北斎!渋いですねぇ!どこで買ったんですか?
など「人に興味を持つ・気にかける・声をかける」ことも言語学習を通してできる大切なことだと感じます。
その他「〜に〜があります」で使える活動も以下で紹介していますので、ぜひご覧ください。